中国では、毎年12月13日は南京大虐殺記念日です。9月3日の抗日戦争記念勝利日と同様に反日感情が高まるこの時期は、南京への出張や旅行は避けた方がベターだと思います。そんな記念日についてご紹介。
南京大虐殺とは
旧日本軍が1937(昭和12)年に中国・南京を占領した際に大虐殺を起こしたとして、国際問題の一つとして取り上げられている事件です。
具体的には、日本軍によって30万以上の市民が虐殺されたと(中国側が強く)主張しています。1985年には、南京郊外に大虐殺記念館がオープンしています。
この大虐殺は真実かフェイクかで長年議論がされており、そういった意味でも日中間ではよく話題になる歴史的な出来事です。
最近のニュースだと2017年1月にAPAホテルが客室に南京大虐殺の否定本を置いていることが、中国人のお客さんに発見され炎上し話題になりました。
ちなみに本のタイトルは
「誇れる祖国 日本復活への提言Ⅳ 本当の日本の歴史『理論近現代史学Ⅱ』」(THEORETICAL MODERN HISTORY II The Real History of Japan)。
政治的な内容を濃く含んでおり、アパグループの元谷外志雄代表が「藤誠志」というペンネームで記したものです。
南京大虐殺記念日である12/13は記念館で犠牲者追悼式典を開催する
2017年は「南京事件」から80年という節目を迎えたためか、3年ぶりに習近平国家主席が出席しました。(ただし、演説はしてない)
習近平の出席は少し意外でした。
というのも一帯一路構想の実現に力を入れている習近平としては日中関係をイタズラに刺激したくないので李克強首相などの代役を立てるかも、、、、勝手に予想していました。
まあ国家レベルの行事かつ80年の節目なので「出席せざるをえない」、だけど「演説はしない」というカタチで収めたのかもしれません。
式典には、南京事件の生存者とされる人々を含めた約1万人が出席し、CCTVなどが生中継で様子を伝え、会場周辺の道路は封鎖され立ち入りが厳しく制限された大規模なモノだったようです。
追悼式典は長らく地方政府が主催してきましたが、2014年に国家レベルに格上げされ、14年以降中国トップの習近平国家主席は二度出席しているようです。
南京大虐殺記念館
この記念館は1985年に建てられ、中国共産党により第1次愛国主義教育模範基地に指定されています。そのため修学旅行や反日教育の学び場としての役割もあるそうです。
日本人に虐殺された遺骨で造ったという「300000」のモニュメントや、「中国人100人斬り」を競い合う日本兵の記事などが大量に展示されています。
日本人としては居心地のいい空間ではなさそう。。。
ただ、南京の観光スポットという一面もあり外国人観光客もけっこう訪れているようです。実際にTrip advisorではかなりの高評価。そして、中国では珍しく入場料無料となっています。
個人的には一回行ってみたいなーと思います。
出張への影響は正直分かりませんがオススメできない
抗日戦争記念日もそうですが国家イベントがあるときの出張はお勧めできません。まず一つに、インフラが不便になります。テロ対策でセキュリティは異常に高くなり、地下鉄の荷物検査なども厳重になります。交通規制で車も渋滞しますし、飛行機の遅延も起こりやすいです。
10月の共産党大会も開催地の北京もインフラはマヒしてましたからね。。。
そして、今回は反日感情が高まるイベントでもあるので南京にはいかない方がいいかなーと思います。中国の友人に聞くと北京は特に影響がないようですが、南京はちょっとアレかなって感じだそうです。
まとめ
国家的なイベントの日には出張は避けましょう!モロに仕事へ影響がでます笑
そのイベントが反日イベントなら尚更です!
この記事が少しでもみなさんの出張の一助になれば幸いです