嫌いな中国出張はきっと好きになる

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中国の独特な経済モデルは社会主義でも資本主義でもない?

嫌いな中国に興味をもてた理由の一つに中国の特殊な社会モデルが挙げられます。

 

中国は社会主義と言われていますが、

 

「え?中国ってもしかして資本主義?!」

 

と短期間の出張でさえ感じるほど中国の社会構造は独特でした。

 

なぜなら、中国は日本とは比較にならないレベルの”貧富の格差”、”突き抜けたお金持ち”、”徹底した実力社会”であり

 

「日本の方がよっぽど社会主義じゃないか」

 

と誰かが言っていましたが多いに納得出来ます

 

本記事では自分が中国で感じた格差社会やサラリーマンの給料、

加えて「中国は社会主義なのか?資本主義なのか?」について書きました。

 

日本とは全然違う社会構造を少しでも知れば、中国の出張が楽しめると思います(^^)

 

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社会主義と思っていた中国は自分の想定と全く違っていた

上述しましたが自分が中国へ行ってビックリしたのがこの3つです

  • 貧富の格差
  • サラリーマンの年収
  • 徹底した実力社会

みんな未だに中国って途上国とか貧しい国ってイメージを持ってないですか?

 

自分は出張するまで中国に貧困のイメージを持っていて、「中国人は低賃金で働いている」と思っていました。

 

そして社会主義だから格差があまりないイメージを持っていました。

 

けど、訪問してみると予想とは大きく異なっていました。

 

まず、農村部と都市部でとてつもない格差があります。

 

さらに都市部の中でももっと大きな差があります。

 

以下の記事にもあるように、中国の平均収入124万円は日本よりもまだまだ下ですが、

都市部の中間層は裕福な人が確実に増えています。

 

そして、その中間層は日本よりもお金持ちです。

中国人の平均年収が日本人の平均年収を抜き去る日はまだまだ来ないって本当にそうか? - 中国と日本ではたらき自由を目指すビジネスマン

 

自分も中国の友人から聞いた話だと部長の年収は2000万~3000万。

頑張ればボーナスだけで1000万、出世する人の給料は日本よりも間違いなく高給です。

 

また、最近の話題だとHUAWEI(フアウェイ)の日本支社の初任給が40万と中国資本のイメージが変わるニュースが発表されました。

 

未だに病院にすら行けない貧しい中国人がいる一方で、

都市部の上級サラリーマンの年収はどんどん上がっています。

 

不動産価格もどんどん高騰していますが、それでも次々に売れています。

 

この貧富格差は日本よりも遥かに大きいと感じます。

 

まさに資本主義。

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中国の経済は社会主義?資本主義?

結論から言うと政治は社会主義、経済は資本主義です。

そんな中国の特殊な経済モデルは「社会主義市場経済」や「国家主導資本主義」などとも言われています。

 

この仕組みはこれまでの指導者やトップの方針によって少しづつ構築されてきました。

個人的には2人のトップによってこの仕組みが形成されたと思っています。

毛沢東(もうたくとう)の時代:社会主義誕生!

中国建国の父と呼ばれた毛沢東は中華人民共和国の最初の指導者です。

その毛沢東は元々ソ連(ソビエト社会主義共和国連邦)の指導を受けた中国共産党の一員です。

なので、中国共産党が目指す方向は自然と社会主義となりました。

 

国民全員の幸せを目指す社会主義派の毛沢東たちによって一部の資本家が持っている私有財産(主に農地)はどんどん分配され、

個人の資産は共有財産という形で国が管理することになりました。

 

しかし、(かなーり色々あって)社会主義の体制は上手くいきませんでした。

その原因の一つは、農地が共有化されることで労働者や農民のモチベーションが保てなかったそうです。

 

個人主義の中国人には共有財産という仕組みはマッチしてないんじゃないかなーと自分は思っています^^;

 

紆余曲折がありつつも中国は社会主義の国として建国され、そのまま大きくなったのです。

国民からの反発も共産党の情報規制によって抑えられていたので、国(正確には中国共産党だけど)世の中や政治を管理するという意味での社会主義国としての基盤はこの頃に出来上がりました。

 

ただ、後に社会主義で進められた政策によって中国の経済は大打撃を受け、国民も幸せとは言えない状態になっていました。

鄧小平(とうしょうへい)の時代:資本主義の要素が組み込まれた!

毛沢東の死後、鄧小平という方が国の指揮をとりはじめます。

鄧小平は国家主席ではないので一般的にはあまり知られていませんが、

携帯の予測変換で出るくらいの超有名な人物です。

 

彼は国が管理していた土地を農民に分けたり、海外からの会社進出や投資を受け入れたりと社会主義国家とは思えない政策を数多く実行しました。

 

情報を完全に規制していた鎖国状態だった中国をどんどん開放していきました。その結果、中国は加速的に成長し国も豊かになりました。

 

一方で資本主義は導入しつつも大事なところは国が全部決められるというルールはキチンと残しました。

社会主義(中国共産党)が管理する資本主義というこのカタチは今もずっと続いています。

つまり、鄧小平の方針によって社会主義一色だった中国に資本主義が導入されました。これにより中国は一気に発展して今の構造になったということです。

 

以上が中国の今の経済モデルの成り立ちです。

 

面白いですね~。

中国は指導者によって国の方針が劇的に変化してしまうことも興味深いです。

中国共産党は憲法よりも上の立場にある絶対的存在なので、指導者によって良くも悪くもなるんですね。

 

なお今回の内容は池上彰氏の以下の本をきっかけに勉強しました。中国について広く分かりやすく解説しているので中国初心者の方にお勧めです!

まとめ

少しは中国に興味を持てたのなら幸いです。本記事で言いたかったのは以下です!

  • 中国は社会主義とは真逆の資本主義のような社会
  • 中国は社会主義として建国され後に資本主義が導入された
  • 今は社会主義下で資本主義経済が回っているイメージ

中国はまだまだ面白い(カオス)なところがいっぱいあります。

 

そういうトコロをこれから本ブログでも紹介していければと思います。

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